これは、私たちの郷土が誇る、至高の牛肉。
竜ヶ岳のふもとに広がる大安町で、清らかな水や穏やかな気候、地元の飼料などとともに抜群の環境で育てられた「いなべ牛」だ。
幸せな気持ちにしてくれる
![三重いなべ牛の精肉の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/いなべ牛.jpg)
牛肉の旨味を左右する脂肪成分、オレイン酸(※)の含有率が高く、口溶けが柔らか。
肉自体に甘味があって、きめが細かい。軽やかにとろける味わいは、食べた人を幸せな気持ちにしてくれる。
※動物性脂肪や植物油に多く含まれている脂肪酸。オリーブ油や、ヒマワリ油などに多く含まれることで知られる。昨今、このオレイン酸が牛肉のおいしさの成分として注目されている。
大半がA4、A5に格付けされる
![三重いなべ牛の牧場の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_9559-1920x1283.jpg)
「いなべ」という言葉を背負う、高品質の牛。
三重いなべ牛を肥育している牧場は市内に3戸あり、全体で約600頭が肥育されている。 いずれの牧場の牛も、その大半がA4、A5(※)に格付けされ、食肉業界のプロの人たちからも評価が高い。
※食肉の格付け。牛枝肉取引規格で、A〜Cで表す「歩留等級(牛からどれだけ牛肉が取れるか)」と、1〜5で表す「肉質等級」の2種類を並べて表記。最上ランクはA5。
その牧場の一つが、いなべ市大安町宇賀新田にある。
大事に育てられているのが、すぐに分かった
![三重いなべ牛の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_9557-1920x1283.jpg)
広大な敷地の中で、この牧場が肥育する肉牛は、約300頭。
牛舎の中を見て最初に感じたのは、清潔さ、だ。
清掃が行きわたっていて、牛たちは快適な空間で、穏やかな表情をしている。
牧場主が深い愛情とともに、大事に育てられているのが、すぐに分かった。
![三重いなべ牛の肥育農家の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_9586-1920x1283.jpg)
この牧場を運営するのが、伊藤昌彦さん。
三重いなべ牛推進協議会の会長として、いなべ牛ブランドを牽引する。
揺るぎない自信を持っていた
![三重いなべ牛の肥育農家の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_9628-1920x1283.jpg)
「単純に利益だけを追求していては、『いなべ牛』として成り立たない。いなべ牛の肥育農家は全部、生産性、採算性が悪くても、味のいい未経産のメスだけに絞って育てている」
これまで幾多の困難を乗り越えてきた昌彦さんは、いなべ牛の育て方とその品質に揺るぎない自信を持っていた。
いかに子牛の“胃をつくる”か
![三重いなべ牛の肥育農家の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_9573-1920x1283.jpg)
こちらは兄弟で、いなべ牛の牧場を経営する清水一樹さん(兄、左)と清水一史さん(弟、右)。
父親の跡を継ぎ、この牧場とブランドを守るため二人三脚で切り盛りしてきた。
いなべ牛の高品質を保つために、重視することの一つは、いかに子牛の“胃をつくる”か、だと言う。
新たに子牛を牧場に迎えた際、最初にしっかり食べさせて“胃をつくる”ことが、その後の発育には大事で、発酵した稲わら(粗飼料)を与えたり、ビタミンをコントロールしたりと苦労するそうだ。
どこのブランド牛にも負けない
![三重いなべ牛の画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_9525-1920x1283.jpg)
ここにいるのは、名もなき牛ではない。
「いなべ」という郷土の看板を背負い、肥育農家の皆さんはここまで必死に生き抜いてきた。
食べれば、誰もが納得していただけるだろう。
その味わいは、どこのブランド牛にも負けない、と。
足りないものがあるとするならば、……全国的な知名度、ただ、それだけだ。
「おいしい!」が未来へとつなぐ
![三重いなべ牛の調理した画像](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/DSC_7561-1920x1275.jpg)
「とにかく、まず食べてほしい」
3人とも、口を揃えて言う。
子どもが何かを頑張った時、ぜひ食べさせてあげてほしい。
それが、人生の喜びの味として記憶されていくから。
祝いのタイミング、親族が揃う盆や正月などには、ぜひ大勢で食べてほしい。
それが、多くの笑顔を思い浮かべる味わいとして、いなべ市民の人生に寄り添っていくから。
いなべには、いなべ牛がある。だから、みんなで食べてみよう。
「おいしい」
口いっぱいに頬張るその無邪気な表情……、すごくいい。
その笑顔がきっと、ブランドを育て、未来へとつないでくれるのだ。
三重いなべ牛の表示マーク
![三重いなべ牛のロゴマーク](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/いなべ牛ロゴ.png)
三重いなべ牛の精肉パックには、この表示がある。
三重いなべ牛(精肉)が買える代表的な店舗
小川精肉店
(いなべ市大安町南金井908)(地図)
JAみえきた いなべっこ
(いなべ市北勢町阿下喜1911) (地図)
JAファーマーズ四日市(エーコープ近畿)
(四日市市上海老町字東大沢1648番121)(地図)
サポーレ瑞穂店
(愛知県名古屋市瑞穂区初日町2丁目57) (地図)
ふるさと納税返礼品(いなべ牛の取扱)
![さとふるバナー](https://www.inabe-gci.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/さとふるバナー.jpg)
【Credit】
〈取材撮影ご協力〉三重いなべ牛の肥育農家(伊藤昌彦さん、清水一樹さん、清水一史さん)
〈撮影・取材〉グリーンクリエイティブいなべ
〈取材日〉令和3年11月